盗難されたパーツ
自動車の修理をしていると、
たまに信じられないような事が起こる事があります。
お客さんから電話があり、
車のパーツが盗まれて、自走できないから取りに来てくれとの事で、
すぐに駆けつける事になりました。
到着して、車を見て呆然としました。
車の前後バンパーやボンネット、フロントフェンダー、ドア、トランクと、
ボルト締めで固定されているパーツ、全てがそっくりと盗まれていたのです。
残っているのは、ルーフと溶接でくっついているリアフェンダーだけ。
しかも、持ち主は野球をしていたそうで、
ほんの二時間の間に、これだけのパーツを盗難されたそうです。
持ち主は、車に戻った時、何が起こっているか解らなかったそうですが、
状況を考えると、仕方ない事ではないかと思います。
二時間の間にこれだけのパーツを外す事ができるのは、
ある程度自動車修理に従事した事がある人間でないとできない筈ですし、
それは同じ業界に身を置くものとして、
たいへん嘆かわしい事でした。
二時間でこれだけの仕事ができるのなら、
その技術をもっと違う方向に活かせば良いのにと思わずにいられません。
その車は、スポーツカーでパーツの需要が高いので狙われたものと思いますし、
悪いほうに考えれば、板金塗装工場の従業員が同じ車に乗ってて大破させ、
パーツを狙った可能性もあるかと思います。
どちらにしても、許せない行為です。
このお客さんは、盗難の保険には入っていなかったので、
全て手出しでの修理という事になりました。
状況を考えて、中古パーツをできる限り探して、
工賃も安く抑えて修理しました。
車両保険も、車対車の事故でしか出ないものと、
天災や盗難やいたずらなど、どんな事故にでも出るものとがあります。
後者は高いですが、こういう事もありますし、
余裕があるなら入っていたほうが良いかと思います。
最近はダイレクト系の安い保険もありますし、
そういう物を利用するのも良いかと思います。
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